歩くと体が左右に揺れる理由|中殿筋の機能低下と骨盤の関係(トレンデレンブルグ歩行)|仙台市宮城野区 つつじが岡整骨院

歩くと体が左右に揺れる理由|中殿筋の機能低下と骨盤の関係(トレンデレンブルグ歩行)|仙台市宮城野区 つつじが岡整骨院

公開日:2026年6月18日|つつじが岡整骨院 スタッフ監修


「歩いていると体が左右にユラユラ揺れる」「家族から『アヒルみたいな歩き方』と言われたことがある」「片足立ちが不安定」「長く歩くと腰やお尻が疲れる」――こうした「歩くと左右に揺れる」というお悩みをお持ちの方が仙台市内にも非常に多くいらっしゃいます。

この「左右に揺れる歩き方」には、専門的にトレンデレンブルグ歩行と呼ばれる現象が関わっているケースがあります。今回はつつじが岡整骨院が、歩行時に体が左右に揺れる理由と骨盤の関係をわかりやすく解説します。


まず確認:医療機関への相談が必要なケース

股関節外転筋の機能低下は、股関節の疾患や手術によって外転筋群(中殿筋、大殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋)の筋力が低下した場合に生じ、代表的な疾患として変形性股関節症があります。また脳血管障害片麻痺を呈する症例でも同様の歩き方が見られることがあります。 Radical-seikotsuinRadical-seikotsuin

股関節の痛みを伴う場合・片側の脚の力が急に入りにくくなった場合は、自己判断せず整形外科・神経内科での受診をおすすめします。これらに当てはまらない「日常的に歩くと左右に揺れる気がする」という状態に対して、今回のセルフチェック・骨盤からのアプローチが参考になります。


トレンデレンブルグ歩行とは何か

トレンデレンブルグ跛行とは、中殿筋や小殿筋などの外転筋(脚のつけ根から外に向かって開く)の筋力低下によって、痛む方の脚で片足立ちをしたとき反対側の骨盤が下がる現象をいいます。そのため、歩くたびに不自然な傾きが生じます。 Seikei-mori

歩行の片足立ちの瞬間(片足支持期)に、本来であれば骨盤を水平に保つ筋肉がうまく働かないことで、反対側の骨盤が下がり、体が左右に揺れるような歩き方になります。

両側に痛みがある場合、両方にトレンデレンブルグ跛行が見られ、骨盤が前方に傾き出っ尻になり、アヒルのように大幹を左右に揺らし、上半身をのけぞらしたり、前傾する姿勢になります。このような状態で歩行する場合を、アヒル歩行といいます。 Seikei-mori

「アヒル歩行」と呼ばれることもあるこの歩き方は、両側に同様の問題がある場合に見られる特徴です。


なぜこの歩き方になるのか:中殿筋の役割

トレンデレンブルグ歩行の原因として最も代表的なのは、立脚期に骨盤を水平位に保つために必要な機能である、中殿筋を主体とした股関節外転筋の機能低下です。 Chigasaki-shonanchiro

歩行中、片足だけで体重を支える瞬間が必ず発生します。このとき、支えている足の側の中殿筋(お尻の横にある筋肉)が骨盤を水平に保つブレーキのような役割を果たしています。この筋肉の働きが弱いと、反対側の骨盤が支えきれずに下がり、体幹が左右に傾く動きが繰り返されることで「揺れる歩き方」になります。


似ているけれど違う「デュシャンヌ歩行」との違い

トレンデレンブルグ歩行と混同されやすいものに、デュシャンヌ歩行があります。

ドゥシャンヌ跛行とは外転筋の筋力低下により、痛い方の脚で片足立ちをしたとき、患側へ体幹が側屈し、反対側の骨盤が上がる現象をいいます。これはトレンデレンブルグ徴候とは対称的です。 Seikei-mori

一般的に下肢に痛みがある場合、痛みのある脚に体重を乗せることを避けて歩くのが特徴ですが、デュシャンヌ歩行の場合は患側に体重を乗せて歩くのが見分け方です。デュシャンヌ歩行の特徴1つ目は患側へ体幹が側屈すること、2つ目は骨盤が傾くことです。 Hothitoiki

トレンデレンブルグ歩行が「骨盤が下がる」現象であるのに対し、デュシャンヌ歩行は「体幹そのものが傾く」ことで骨盤の傾きを代償しているという違いがあります。どちらも股関節外転筋の機能と関わっていますが、現れ方が異なります。


中殿筋の機能低下だけが原因ではない

ここが多くの方が見落としがちな重要なポイントです。

トレンデレンブルグは歩行の片足支持期に、支持側と反対側(遊脚側)の骨盤が下がって傾く現象です。多くは外転筋の筋力低下、とくに中殿筋の筋力低下が要因で起こるとされています。しかし、外転筋とは反対の作用をもつ内転筋群の筋力低下でも同じような現象が起こるケースがあることを知っていますか? Radical-seikotsuin

立脚期終期に反対側下肢への重心移動をおこなうために立脚側股関節は外転する。その際、股関節内転筋のブリッジ活動が安定した前額面上の骨盤移動に関与する。つまり、内ももの筋肉(内転筋)の働きが低下していても、似たような揺れる歩き方が起こることがあるとされています。 Radical-seikotsuin

さらに、単純な筋力の問題だけでは説明できないケースもあります。立脚期に骨盤の水平保持ができず、遊脚側が下がる異常歩行。主たる責任筋は中殿筋(特に前~中部線維)だが、単純なMMT低下だけでは説明できません。多くの症例で問題は筋力の量よりも立ち上がりの速さ(RFD:Rate of Force Development)です。 Moveaction

筋力検査の数値上は問題がなくても、必要な瞬間に必要トルクが出ず骨盤下制してしまうケースがあり、筋肉の「反応の速さ」も関係していると考えられています。 Moveaction


体幹の筋力も関係している

体幹には腹直筋、腹斜筋、腹横筋、多裂筋、脊柱起立筋などがありますが、上半身を垂直に保つためにはこれらの筋が協調して働かなければなりません。そのため、体幹の筋力低下があると重力に対して上半身を直立に保つのが難しくなり、トレンデレンブルグ歩行が生じる一因となります。 Seikei-mori

お尻まわりの筋肉だけでなく、体幹全体の筋力バランスも歩行の安定性に深く関わっています。


歩行時に左右に揺れることで起きるリスク

トレンデレンブルグ歩行は、左右の重心移動が大きくなるため、歩く際にはバランス能力が求められます。特に高齢者はバランス能力が低下している場合も多く、トレンデレンブルグ歩行によって転倒のリスクが増大してしまうでしょう。 Seikei-mori

左右に揺れる歩き方を放置すると、転倒リスクの増加だけでなく、不自然な歩行が長期間続くことで腰・膝・股関節への負担が蓄積していく可能性もあります。


歩行時の左右の揺れチェックリスト

以下に複数当てはまる方は、トレンデレンブルグ歩行の傾向がある可能性があります。

  • 歩いていると体が左右に揺れる感覚がある
  • 「アヒルみたいな歩き方」と言われたことがある
  • 片足立ちが不安定・できない
  • 長く歩くとお尻・腰が疲れやすい
  • 片側の股関節に痛みや違和感がある
  • 骨盤の歪みや姿勢の悪さが気になる
  • 靴底の減り方に左右差がある

つつじが岡整骨院のアプローチ

ボキボキする矯正は行いません。 体への負担が少ないやさしい施術ですので安心してご来院ください。

初診時に丁寧な姿勢・歩行のチェックを行い、骨盤の状態・お尻まわりの筋肉の状態を確認した上で骨盤矯正を中心としたサポートを行います。


まとめ:歩行時の左右の揺れは「骨盤と股関節まわりの筋肉」からのサインかもしれません

歩くと体が左右に揺れる背景には、中殿筋を中心とした股関節外転筋の機能低下、内転筋の機能低下、体幹の筋力低下など複数の要因が考えられます。「中殿筋を鍛えれば治る」と単純には言い切れない奥深さがあるテーマです。次回の記事では、なぜ中殿筋トレーニングだけでは改善しないことがあるのか、より具体的なアプローチを解説します。

つつじが岡整骨院は榴ヶ岡駅から徒歩5分・夜21時まで受付しています。


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