ぎっくり腰の再発率は約70%|なぜ繰り返すのか、多裂筋という視点から解説
「ぎっくり腰が治ったと思ったらまた同じ場所を痛めた」「一度なると癖になるって本当?」「再発を防ぐには何が必要なのか知りたい」――こうした悩みをお持ちの仙台市内の方が非常に多くいらっしゃいます。
ぎっくり腰は一度経験すると再発率が高い疾患で、12か月以内に約3分の2の方が再び腰痛を経験するという研究データがあります。今回はつつじが岡整骨院が、ぎっくり腰の再発率のデータと、なぜ繰り返してしまうのかを多裂筋という視点から解説します。
ぎっくり腰の再発率:複数の研究データ
ぎっくり腰の再発率については、複数の研究でデータが報告されています。
国際的な研究によると、急性腰痛から回復した人のうち、1年以内に少なくとも1回は再発を経験する割合は約70%にのぼります。関連する15研究のシステマティックレビューでは、12ヶ月以内の再発リスクは66〜84%(統合推定値73%)と報告されています。
また、別の報告では2年以内に約25〜62%の方が再び痛みに襲われるとされ、さらに別の情報源では1年以内の再発率を30〜40%とするものもあります。研究によって数値には幅がありますが、いずれにしても「ぎっくり腰は再発しやすい」という傾向は共通して示されています。
なぜこれほど再発率が高いのか:多裂筋という深部の筋肉
再発率の高さの背景には、多裂筋という筋肉の状態が関わっていると考えられています。
多裂筋は腰椎の各椎骨に直接付着する深部安定筋で、椎間の微細な動きを制御し「分節的な安定性」を維持しています。急性腰痛の痛みは2〜4週間で軽快することが多いのですが、痛みの消失と腰椎の安定性回復は別の話です。急性腰痛後、腰椎の分節安定に関わる深部筋(特に多裂筋)は神経学的抑制により萎縮し、痛みが消えても自然には回復しないことが研究で示されています。
つまり「痛みがなくなった=腰が治った」ではないということです。痛みが引いた後も、多裂筋という深部の安定筋が萎縮したまま回復していない「潜在的な機能不全」の状態が続くことで、再発の土台が作られてしまうのです。
なぜ「痛みが取れたら終わり」にしてしまいがちなのか
ぎっくり腰が再発しやすい理由は、根本的な原因が解決されていないためです。筋肉や靭帯の損傷、椎間板のズレ、椎間関節の障害などが背景にあり、これらが完全に回復しないまま日常生活に戻ると、同じような動作で再び痛みが起こります。
痛みが一時的におさまったことで、原因が解決されたと誤解し、以前と同じ生活習慣を続けてしまうことが、再発の大きな要因となっています。多裂筋の回復には痛みの消失以上の時間がかかるにもかかわらず、痛みがなくなった段階で「治った」と判断してケアをやめてしまう方が多いことが、この高い再発率につながっていると考えられます。
再発を防ぐために有効とされるアプローチ
特異的安定化エクササイズ(多裂筋・腹横筋を対象とした低負荷等尺性収縮から始めるリハビリ)が再発予防に有効であることが3年間の追跡調査で示されています。この研究では、介入群の3年後再発率は35%で、何もしない群の75%と大きな差がありました。
つまり、痛みが引いた後に多裂筋・腹横筋という深部の安定筋を意識的に働かせるリハビリを行うことで、再発率を大きく下げられる可能性があるということです。
再発のリスク因子
再発のリスク因子として報告されているのは、過去に2回以上の腰痛歴があること、長時間の座位姿勢、不良姿勢での作業習慣などです。運動不足:腹筋や背筋などの体幹筋が弱い、肥満:体重増加により腰への負担が大きい、ストレス過多:筋肉の緊張が慢性化している、といった要因も再発を繰り返しやすい傾向として挙げられています。
骨盤の歪みが多裂筋の回復を妨げる可能性
骨盤が歪んで腰椎への荷重が偏った状態が続くと、多裂筋が正しく機能しにくい環境が続いてしまう可能性があります。骨盤という体の土台を整えることは、多裂筋をはじめとする深部の安定筋が本来の働きを取り戻しやすい環境を作るサポートになり得ると考えられます。
再発防止のための日常習慣
回復後は、ハムストリングス(太もも裏)や腸腰筋(股関節前面の筋肉)のストレッチを毎日の習慣にしましょう。これらの筋肉が硬くなると骨盤が正しい位置を保てなくなり、腰椎への負担が増大します。
**ドローイン(毎日)**として、お腹を凹ませながら腹横筋を意識する運動を、痛みが完全に引いた段階から少しずつ始めましょう。
長時間の座位を避けることとして、30〜40分に1回は席を立ち、軽く体を動かしましょう。
**骨盤リセット(毎晩)**として、仰向けで膝を立てて膝倒しを左右10回繰り返します。骨盤という土台を整えて、多裂筋が機能しやすい環境をサポートします。
ぎっくり腰再発防止チェックリスト
- 過去にぎっくり腰を経験したことがある
- 痛みが引いた段階で「治った」とケアをやめてしまった経験がある
- 長時間の座位姿勢が多い
- 体幹(腹筋・背筋)の筋力低下を感じる
- 骨盤の歪みや姿勢の悪さが気になる
つつじが岡整骨院のアプローチ
ボキボキする矯正は行いません。 体への負担が少ないやさしい施術ですので安心してご来院ください。
骨盤矯正で多裂筋をはじめとする深部の安定筋が機能しやすい体の土台を整えます。日常生活のアドバイスとして、痛みが引いた後に取り組むべき段階的なケアを具体的にお伝えします。
まとめ:ぎっくり腰は「痛みが取れてから」が本当の勝負です
ぎっくり腰の再発率は研究によって差はあるものの、1年以内に60〜70%以上とする報告が多く、決して低くありません。この背景には、痛みが消えても多裂筋という深部の安定筋がすぐには回復しないという事実があります。「痛みが取れたら終わり」にせず、骨盤という土台を整えながら段階的なケアを続けることが、再発防止の鍵です。


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