「四十肩」「五十肩」は診断名ではありません|年齢のせいと決めつける前に知っておきたいことを解説|仙台市宮城野区 つつじが岡整骨院
「40歳になったから、この肩の痛みはきっと四十肩だろう」「まだ30代だから四十肩のはずはない」「年齢のせいだから仕方ない」――こうした考え方をお持ちの仙台市内の方が非常に多くいらっしゃいます。しかし、四十肩・五十肩という名前は、実は年齢だけで判断できるものではありません。今回はつつじが岡整骨院が、この名称が使われる理由と、年齢との本当の関係について解説します。
「四十肩」「五十肩」という言葉の意外な歴史
「五十肩」という言葉の起源は江戸時代の俗語集「俚言集覧」にまで遡り、もともとは「五十腕」と記されていたとされています。四十肩・五十肩というのは、非常に古くから存在する、日本語における俗称なのです。医学的な正式病名ではなく、あくまで「発症しやすい年代」を表す通称だという点を、まず知っておくことが大切です。
正式な病名は「肩関節周囲炎」
40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と呼ばれますが、症状・原因・治療法はまったく同じです。正式な医学用語では「肩関節周囲炎」と呼ばれ、日本整形外科学会も、四十肩・五十肩を同一疾患として扱っています。つまり「四十肩」と「五十肩」は、病気の種類が違うわけではなく、単に発症した年齢によって呼び方が変わっているだけなのです。
なぜ「四十・五十」という年代なのか
だいたい40歳代後半から始まって50歳代にピークを迎え、60歳代までは見られます。不思議なことに20歳代、30歳代には起こりません。70歳代、80歳代にもまずまれです。この肩に起こる炎症は50〜70代ぐらいまでの方によく起こる病気で、40代でも起こるので四十肩・五十肩と呼ばれているわけです。
年齢が上になればなるほど、一般論としては肩を酷使しにくくなります。肩が活躍する場面が減ってくるんですね。スポーツであったり力仕事であったり、ご年齢と共にそういう活動をする人が減ってくるわけです。結果、ちょうど40歳、50歳代の人に多くなるのではないか、という興味深い考察もあります。単純な「老化」というだけでなく、その年代特有の体の使い方の変化が関わっている可能性が示唆されているのです。
「三十肩」という言葉がない理由
30代でなったら三十肩なんじゃないかと思うかもしれませんが、三十肩という言葉はありません。この肩関節周囲炎は20〜30代ではほぼほぼ起こらないため、「三十肩はほぼない」という結論になります。ただし、長時間のデスクワークが日常化している方は30代でも発症することがあるため、若い世代も油断は禁物です。
発症する割合を知っておく
四十肩・五十肩は、誰でもなるものではなく、全人口の2〜5%の割合で発症すると言われているので、100人に2〜5人がかかることになります。「40代・50代になれば誰もがなる」というものではなく、実際にはそれほど多くはない割合の方が発症する疾患だという点も、正しく理解しておきたいポイントです。
最も重要な指摘:「四十肩ですね」は、ほぼ何の説明にもなっていない
ここが今回、最もお伝えしたい重要な視点です。「四十肩とか五十肩って言うのは、40歳代から50歳代に多い肩の痛みという、それだけの意味だったりします。ですから、『あなたは四十肩ですね』っていう説明だけでは、ほぼ何の説明にもなっていないわけです」という、整形外科医からの指摘があります。
つまり、「四十肩」という言葉は、実際の原因や病態を説明するものではなく、単に「40代くらいに多い肩の痛み」という年齢的な傾向を示す、ゆるやかな通称に過ぎないということです。以前の記事でもお伝えした通り、実際には腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、上腕二頭筋長頭腱炎、関節リウマチ、さらには心筋梗塞・狭心症・肺がんといった内臓疾患による放散痛まで、様々な原因が「肩の痛み」という同じ症状の中に隠れている可能性があります。
「年齢のせい」で片付けることの危うさ
「40代だから、この痛みは四十肩に違いない」と決めつけてしまうと、本来別の原因(腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など)によって生じている痛みを、正しく評価する機会を逃してしまう可能性があります。年齢は、あくまで「その年代に多い」という統計的な傾向を示すものであり、個々の症状の原因を確定するものではないという理解が重要です。
本当の四十肩・五十肩であっても、放置は禁物です
一方で、実際に肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)であった場合も、「年齢のせいだから」と軽視することにはリスクがあります。四十肩・五十肩の多くは、おおむね半年から1年、個人差はあるものの自然に治っていきます。ただし、「放っておけば必ず治る」と解釈してはいけません。確かに自然に痛みはとれますが、長い間放置しておくと治ったあとで運動障害が残る可能性があるので、適切な治療が必要です。
つまり、「年齢のせいだから仕方ない、そのうち治るだろう」と何もせずに過ごすことは、たとえ本当に肩関節周囲炎であったとしても、リスクを伴う選択だということです。
自分の症状を確認することの大切さ
年齢だけで判断せず、以前の記事でもお伝えした通り、症状の現れ方(明確なきっかけの有無、痛みの強さ・出方、しびれの有無など)を丁寧に確認することが大切です。年齢という一つの情報だけに頼らず、ご自身の症状の特徴を整理した上で、整形外科での正確な診断を受けることが、適切な対応への第一歩になります。
骨盤・姿勢との関係
以前の記事でもお伝えした通り、長年の姿勢や動作のクセ(デスクワーク・スマホ操作など)も、肩関節周囲炎の発症に影響すると考えられています。年齢という変えられない要因だけでなく、姿勢という日々の積み重ねの中で変えられる要因にも目を向けることが、四十肩・五十肩と向き合う上で大切な視点です。
年齢と肩の痛みチェックリスト
・「年齢のせいだから仕方ない」と自己判断で片付けていないか
・症状の現れ方(きっかけの有無・痛みの強さ・しびれの有無)を確認したか
・「四十肩」という診断だけで満足せず、具体的な原因の説明を受けたか
・本当に肩関節周囲炎であっても放置せず、適切な治療を検討しているか
・自分の年代(20〜30代、70〜80代など)に照らして違和感がないか確認したか
つつじが岡整骨院のアプローチ
当院は肩の疾患を診断・治療する施設ではありません。整形外科での正確な診断を最優先とした上で、診断後、姿勢・骨盤という観点からサポートいたします。
ボキボキする矯正は行いません。体への負担が少ないやさしい施術ですので安心してご相談ください。
まとめ:「四十肩」「五十肩」は年齢を表す俗称であり、診断名そのものではありません
四十肩・五十肩という言葉は、江戸時代から続く古い俗称であり、医学的には「肩関節周囲炎」という正式名称があります。年齢だけで「きっと四十肩だろう」と決めつけず、ご自身の症状をしっかり確認し、専門家による正確な診断を受けることが大切です。
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